児童・思春期のこころの問題

児童精神科では、5歳から15歳までの、児童・思春期にみられるこころの問題や発達に関連したお悩みについて診療対象としています。初診は15歳までですが、それ以降の受診を希望される場合はご相談ください。周囲の目が過度に気になる、気分が落ち込む、確認行為や手洗いが止まらない、発達特性が気になる、といった状況や、忘れ物が多い、衝動性が高い、集団で過ごすことが困難である、といった要因で登校に支障がある場合に、受診してくださるとお力になれるかもしれません。
- 以下のような状況でお困りでしたら、当院の児童精神科にご相談ください
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例)
- 授業中に集中することが困難だ
- 友だちと上手に遊べない
- 周囲の目が気になって外出、登校できない
- 手洗い、入浴、掃除に時間がかかり過ぎるが、やめられない
- その場の状況を読み取ることが苦手である
- 忘れ物が多く、スケジュール管理や段取りが苦手だ
- かんしゃくが強く、ものを壊してしまう
- 親と離れて過ごすことができない程度に不安が強い
- 周囲から常にみられている、悪口を言われている気がする
- など
上記のような状況でなくても、何かお困りなことがあれば、あるいは病院に行くほどなのかどうか迷われた場合など、お気軽にご相談ください。
- 当院の児童精神科では、以下のような特性、診断名への対応を行っています
(診断名はDSM-5-TRに準拠) -
- 知的発達症(知的能力症)
- 自閉スペクトラム症
- 注意欠如多動症
- 不安症群
- 強迫症
- 抑うつ症群
- など
お子さまや、ご家族、教育機関、公的機関を含めたサポートも
児童精神科は、発達段階を考慮しながら介入や支援が求められるため、当院ではお子さま本人だけでなく、ご家族を含めたサポートを重視しています。お子さま本人の診察が基本となりますが、状況によってはご家族からも情報を得ながら対応していきます。
当院は常勤の公認心理師(臨床心理士)がおり、医師の判断で、心理療法や心理検査などを、必要に応じて提案します。児童精神科領域では、医師、スタッフ、ご家族、学校、そしてお子さまご本人が一体となって問題に取り組んでいくことが大切になります。そのため、学校や地域などの機関とも連携し、総合的な治療や支援に取り組んでいきます。守秘義務があり、本人、ご家族の了承を得て実施しますので、ご安心ください。ただし、虐待が疑われる場合は、法律にそって対応します。
お子さまは成長に伴って、「こころの問題」も変化していきます。一度の診察では診断が難しいケースもあり、継続してみていくことも重要になります。当院ではお子さまの一生という観点から治療・支援を行っていくことを目指しており、治療方針など、その都度お話し合いをしながら長くお子さまとご家族に寄り添った診療を行っていきます。